スカイマークは、日本の大手航空会社ANAやJALに次ぐ国内有数の旅客便数を誇る航空会社です。大手航空会社と同じく主要空港に就航しており利便性は大きく変わらないにも関わらず、料金が格段に安いことが大きな特徴です。
スカイマークは、ANAやJALといったフルサービスキャリア(FSC)とPeachやJetstarなどの格安航空会社(LCC)の中間に位置し、双方の良い所取りとも言える独自のビジネスモデルで、近年ではミドルコストキャリア(MCC)とも呼ばれています。
スカイマークのCAを目指すにあたり、スカイマークとはどのような会社なのか、スカイマークCAとして働く魅力や採用試験の流れ、採用選考の内容を徹底的に解説していきます。
スカイマークCA応募前に知っておきたい基本情報
まずは、応募前に知っておきたいスカイマークの基本情報について解説します。
スカイマークの基本情報
社名 | スカイマーク株式会社 |
---|---|
英語表記 | Skymark Airlines |
設立 | 1996年 |
拠点 | 東京羽田 |
所属アライアンス | なし |
保有機材数 | 29機 |
就航都市数 | 国内14都市 |
社員数 | 2417名(2022年3月末時点) |
ホームページURL | https://www.skymark.co.jp/ja/ |
インスタグラム
https://www.instagram.com/skymark_jpn/
Facebookページ
https://www.facebook.com/skymark.official
Twitter
https://twitter.com/SkymarkJ
YouTube
https://www.youtube.com/channel
スカイマークとは?
スカイマークは1996年にスカイマークエアラインズ株式会社として設立されました。
2006年、スカイマーク株式会社に社名を変更するとともに、海外格安航空会社のビジネスモデルを参考に単一機材への統一をはじめ、機内サービスの簡素化や制服を廃止しポロシャツにするなどして運航コストの削減をしながら、航空券の料金を下げるという方針を日本国内でいち早く打ち出した航空会社としても知られています。また、国際線就航を視野に入れながら世界最大の大型旅客機A380を日本で初めて導入すると発表し話題になりましたが、結果として経営難へと陥り、2015年に経営破綻しています。
その後、2016年には新しい経営陣のもと新ブランド「YOUR WING」を制定し、新生スカイマークとして生まれ変わりました。その際、ユナイテッドアローズ監修のスタイリッシュな制服を導入しています。
さまざまな難局を乗り越えた新生スカイマークは、「お客様満足感を大切にし、ひとりひとりに寄り添ったサービス」をモットーに、4年連続で定時運航率国内航空会社1位、2020年には日本版顧客満足度指数調査で国内長距離交通部門1位を獲得しています。
JAL・ANAなどの大手エアラインやLCCとの違い
スカイマークは大手航空会社と格安航空会社の中間に位置するミドルコストキャリア(MCC)として独自のビジネスモデルを確立しています。
「スカイマークはLCCではありません!」と同社広報がSNSに投稿するなどして話題にもなりました。
国内での利用客が最も多く主要空港同士を結ぶ「幹線」と呼ばれる路線に乗り入れており大手航空会社と比較すると半額程度の料金体系を提供していますが、格安航空会社(LCC)のように手荷物や座席選択料金などはかからず、毛布(ブランケット)の貸し出しや、飴やおしぼりの無料サービスなど最低限の機内サービスも提供しています。
また、スカイマークでは他の航空会社と異なり客室乗務員のことをCAではなく「FA(フライトアテンダント)」と呼んでいます。統一美を重要視しているANAやJALに比べると厳しいマニュアルがなく、身だしなみは個々の常識に委ねるという自由な社風も特徴です。
スカイマークはLCC?スカイマークとJAL・ANAの違い(会社や客室乗務員の比較)スカイマークで働くCAの特徴
次に、スカイマークで働くCAの5つの特徴をみていきましょう。
- 特徴1:新卒・既卒に関わらず幅広い年齢層
- 特徴2:男性CAが多い
- 特徴3:充実した給与と福利厚生
- 特徴4:アットホームで働きやすい環境
- 特徴5:明確なキャリアパス
特徴1:新卒・既卒に関わらず幅広い年齢層
スカイマークで働くCAの特徴1つ目は、CAが幅広い年齢層で構成されていることです。
スカイマークCAの平均年齢は26歳ととても若いですが、新卒採用だけでなく既卒採用も積極的に行なっており、異なる業種からの転職者や国内外航空会社から移籍したCA経験者が多いのも特徴です。幅広い年齢層や多様な背景を持つCAが多いことで、上下関係を意識せずアットホームな雰囲気が生まれるのがスカイマークで働くCAの特徴です。
特徴2:男性CAが多い
スカイマークで働くCAの特徴2つ目は、男性CAが多数在籍していることです。
国内航空会社では珍しく設立時から積極的に男性CAを採用しており、男性CA率が高い航空会社としても知られています。フライト毎のCAの構成において男女比率等は特に意識されていないため、時には乗務しているCAの半分以上が男性というフライトに遭遇できるのもスカイマークCAの特徴のひとつです。
特徴3:充実した給与と福利厚生
スカイマークで働くCAの特徴3つ目は、給与と福利厚生が充実していることです。
スカイマークのCAはすべて正社員として採用され、定年まで安定的に勤務できます。スカイマークで働くCAの給与は月給制で基本給及び諸手当で構成されており、初任給は200,000円から(最終学歴により異なる)と他の国内航空会社のCAに比べると高めの設定となっています。この基本給には月40時間分の乗務手当が含まれており、仮に月の乗務時間が減った際にも40時間分の乗務手当が約束されていることになります。40時間を超える乗務手当については別途支払われます。
スカイマークの福利厚生の特徴としては無料航空券が毎年与えられる自社便利用制度があります。この無料航空券は国内すべての就航地に利用することができます。
特徴4:アットホームで働きやすい環境
スカイマークで働くCAの特徴4つ目は、アットホームで働きやすい環境が整っていることです。
スカイマークではCA全体の人数も多くないためフライトで何度も顔を合わせるという特徴があります。そのためCAの一体感が生まれやすくアットホームな雰囲気で乗務することができます。また、会社としての規模も大きくないため異なる部署の社員とも意見を言い合えるという特徴もあります。近年スカイマークでは誰でも意見を出せる「アイデアシート」を導入しており、若手でも積極的にアイデアを出せるという環境が構築されています。より良い会社作りに全社員が一丸となって参加できるのもスカイマークCAの特徴です。
特徴5:明確なキャリアパス
スカイマークで働くCAの特徴5つ目は、CAとしてのキャリアパスが明確なことです。
スカイマークのCAは、勤続3年でフライトの責任者であるパーサーを目指せるという特徴があります。スカイマークはB737-800のみの単一機材制を導入しており1便には4名のCAが乗務しています。入社後、訓練期間を経てCAとして独り立ちすると、いくつかのステップを踏みながらパーサー職以外のポジションを順次経験することができます。1つ1つクリアして行くと、パーサー昇格試験、その後は訓練担当インストラクター昇格試験を受けることができるため、入社時から明確なキャリアパスを描けるのもスカイマークCAの特徴です。また、昇格するごとに8万円程度給与が上がるという仕組みになっています。
スカイマークのCA職への応募条件
スカイマークのCA職の応募条件は以下の通りです。
※2022年既卒募集時のものです。最新情報については企業HP等で確認してください。
- (1)2022年9月末までに、専門学校、短期大学、四年制大学または大学院を卒業・修了(見込み)の方
※学部学科等の指定はなし - (2)土日祝日、年末年始、早朝夜間時間帯を含めてシフト勤務ができる方。宿泊を伴う勤務ができる方
- (3)英検2級、TOEIC600点程度以上が望ましい。
- (4)航空機乗務に際し必要な体力を有し、呼吸器・循環器・耳鼻咽喉・眼球・脊椎等に支障のない心身ともに健康な方
- (5)入社日までに、羽田空港から直線距離で30Km以内に居住可能な方
(ただし、羽田は千葉方面は花見川以西とし、木更津等内房地区は除く)
スカイマークCAの採用試験
スカイマークCAの採用試験は、書類選考と適正検査、面接があります。ここでは、スカイマークCAの採用試験の流れとそれぞれの選考について解説していきます。
スカイマークCAの採用試験の流れ
一次選考
スカイマークCAの一次選考では書類審査が行われ、WEBエントリーシートの提出と自己PR動画のアップロードを行います。
WEBエントリーシートでは、志望動機、自己PRのほか、いくつかの質問項目がありそれぞれ300文字以内で記載し提出します。
過去には、「スカイマークのCAを目指す理由は何か」や「安全で快適なフライトを提供するために必要なことは何か」などの質問のほか、機内で起こった事例についてどのように対応するかなどの質問もよく挙げられています。
また、自己PRは30秒で自分を表現するものという難易度の高いものになっていますが、型にはまらず自由に動画作成できるという意味では、自分らしさを発揮できる機会を与えられていると考えると進めやすいでしょう。
二次選考
スカイマークCAの二次選考ではWEB適正検査とWEB個人面接が行われます。コロナ禍前まではグループ面接を行っており、グループワーク等も行われていましたが、現在はWEB面接に切り替えられています。
WEB面接では主にエントリーシートでの志望動機や自己PRを掘り下げた内容をはじめ、企業の展望や方向性に相応しい人材かどうかを見極めるため、「スカイマークのCAになりたいのはなぜか」をはじめ、「スカイマークは国内線のみだが国際線に行きたいと思わないのか」「大手2社と比べてスカイマークのサービスはどうか」など、スカイマークの特徴についてや他社と比較する質問が多い傾向にあります。企業研究をしっかり行い準備して挑みましょう。
最終選考
スカイマークCAの最終選考では個人面接が行われます。この個人面接は本社のある東京で対面で行われ、インストラクターやパーサー経験者などを含む2名以上の面接官が面接を行います。
最終選考では幅広い内容の質問をされます。
「学生時代のアルバイトや海外留学経験」「入社してどのように会社に貢献できるか」「どのようなCAになりたいのか」「挫折した経験やそれらから学んだこと」「他社を受けたか」「他に行きたかった航空会社はないのか」や「スカイマークに足りないことは何か」など少し答えにくいという印象の質問が多いのもスカイマークの最終選考の特徴です。
突然で答えが思い浮かばないというようなことがないように幅広い質問を想定した準備が必要です。
その後、最終選考に合格すると健康診断を受け、問題がなければ内定となります。
スカイマークCAを目指す上でのアドバイス
スカイマークは大手航空会社やLCCと異なる独自のビジネスモデルがあります。
特にスカイマークは他社と差別化することを重要視しており、スカイマークが目指している方向性や展望に合った人材を確保するため「なぜスカイマークなのか」という質問をしています。
スカイマークのCAを目指すためには、企業研究はもちろんのこと、航空業界の動向についても積極的に情報収集を行い、自分の意見を自分の言葉で伝えられるようにしましょう。
また、2016年に新しい経営陣のもと定められた「新生スカイマークの方針」についてはしっかりと理解を深めておきましょう。この方針は「経営理念」「ミッション」「ビジョン」「お客様への約束」の4つの軸から成り立っているもので、企業HPからも確認できます。これらの方針を理解した上で、同社に貢献できる人材であることをアピールできるようにしておくことが大切です。
世界No.1エアライン「シンガポール航空」のCAとして働く魅力と企業研究 日本一のLCCピーチ・アビエーション(Peach Aviation)の企業研究とCA採用情報 【企業研究】世界中にフライトできるエミレーツ航空CAの魅力とは?この記事を書いたエアライン講師
元JAL CA エアライン講師:CAコンシェルジュ校長 乾
東京の女子大を卒業後、JALの客室乗務員として国際線・国内線ともにフライトを行い、機内販売推進担当、安全推進担当リーダーとして幅広く活躍。
CAを目指す方と女性としてより輝きたい方の応援をするため、エアラインスクールCAコンシェルジュを設立。
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