客室乗務員が使う「接客英語」は?状況に合わせたフレーズ例をご紹介

「客室乗務員になるためにはどのくらいの英語力が必要?」

「英語が苦手だけど客室乗務員になれる?」

客室乗務員を目指す人の中には英語が苦手という人も少なくなく英語の試験や英語での面接に不安を感じている人もいると思います。

日系航空会社の客室乗務員になるためにはTOEIC600点程度の英語力が必要とされています。

英検だと2級程度に相当し、高校卒業程度レベルの英語力ということになりますので、それほど心配する必要はありません。

客室乗務員が機内の接客で使用する英語は「接客英語」と言い、限られた時間で限られた情報をお客様に提供するためにも、簡潔で丁寧かつ相手に伝わりやすいことが必須です。

そこで今回は、客室乗務員が使用する接客英語について焦点を当ててみたいと思います。

接客英語とは

キャビンアテンダント なりたい

接客英語とは、お客様を相手に接客する時に使用する英語のことです。

客室乗務員は機内で多くのお客様の応対を行います。

そのため、機内で使用する接客英語は、簡潔で丁寧かつ相手に伝わりやすいフレーズで、おもてなしの要素を含んだ英語を使用しています。

日系航空会社の場合、機内で使用する基本的な接客英語は初期訓練時にしっかりと学び身につけることができますので、英語が得意ではないという人も安心してください。

接客英語と通常の英語の違い

では、接客英語と通常の英語の違いはなんでしょうか。

日本語では敬語の表現も複雑で、話す相手によって言葉を選び分けたりします。

敬語がないと思われがちな英語ですが、実は敬語に当たる丁寧な表現が存在し、お客様や目上の人を相手に会話をする場面ではより丁寧な表現が好まれています。

接客英語では相手に失礼とならないような丁寧な表現や言葉を選び、通常の英語ではフレンドリーな表現や言葉というのが基本で、これは日本語と同じと言えます。

客室乗務員が使う接客英語のフレーズ例

客室乗務員が使う「接客英語」は?状況に合わせたフレーズ例をご紹介

客室乗務員が機内で使用する接客英語はイレギュラーな問題やお客様からのクレーム対応を除いては基本的に決まっており、それほど難しくありません。

機内アナウンスをはじめ、機内でお客様から聞かれる質問等も想定しやすいため、みなさんも耳にしたことがあると思います。

接客要員としての役目と保安要員としての役目を持つ客室乗務員が機内で使用するお決まりのフレーズには、依頼をする英語と指示をする英語の2種類があります。

その中からいくつがご紹介します。

依頼をする場合

  • May I see your boarding pass?

搭乗券を見せていただけますか?

  • Could you put your baggage under the seat in front of you?

お手荷物を前の座席の下に収納していただけますか?

  • Would you please fasten your seat bet?

シートベルトをお締めいただけますか?

  • Do you mind if I help you?

お手伝いさせていただいてもよろしいですか?

指示をする場合

  • Please show me your boarding pass.

搭乗券を見せてください。

  • Please put your baggage under the seat in front of you.

手荷物を前の座席の下に収納してください。

  • Please fasten your seat belt.

シートベルトを締めてください。

  • Please let me help you.

お手伝いさせてください。

 

これらの2種類のフレーズは伝えたい内容は同じですが、表現によって印象が変わることがわかります。

より丁寧にお願いしたい場合や相手の回答を待つ余裕がある場合には、「May I~」「Would you~」「Could you~」という依頼のフレーズを使用し、より簡単にかつ的確に指示をする場合には「Please~」という使い分けをすると覚えるとわかりやすいです。

また、機内では保安要員としてさらに強く指示や命令をしなければならない場合もあります。

その場合には、「Please」を使用する必要はありませんので、上記の例の「Please」を除くと命令文として使用することができます。

このように機内では同じような内容の文章を表現の仕方を場面に合わせて使い分けることを学ぶと、比較的簡単にコミュニケーションが取れるようになります。

外国人対応で使える接客英語フレーズ例

近年、インバウンド需要が増えて街のいたるところで外国からの観光客を見かけるようになりました。

困っている人がいたら助けてあげたいと思う反面、英語が通じるか不安という人も多いようですので、客室乗務員が機内で使用する英語フレーズの中から外国人対応に使える接客英語のフレーズを合わせて紹介します。

困っている人がいたら

  • May I help you?

お手伝いしましょうか?

よく聞き取れなかった場合

  • Could you say that again, please?

もう一度言っていただけますか?

順番に並んで欲しいとき

  • Please wait in line.

並んでお待ちください。

どうしても英語で対応できず他に対応できる人を探す場合

  • Please wait for a short while I will get you someone who can speak English.

英語が話せる者を読んできますので少しお待ちください。

英語が聞き取れない場面でも書いてもらうことで理解できる場合

  • Could you write that down here.

ここに書いていただけませんか。

別れ際に

  • Have a nice day.

良い1日を。

  • Enjoy your stay.

楽しい滞在を。

接客英語の勉強方法

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接客英語は、簡単で丁寧かつ相手に伝わりやすいものと最初に紹介しました。

それは私たち日本人が外国を訪れた時にも言えることで、簡単な表現で会話をしてくれた方が伝わりやすいという経験をしたことがある人も多いと思います。

客室乗務員が機内で接客するお客様は英語がネイティブの人ばかりではありません。

そのため、難しい単語や長い文章にとらわれず、伝えたいことをわかりやすく簡潔に丁寧な表現で伝えることを目標に勉強を行うといいでしょう。

最近では、発音や難しい単語にとらわれずに「聞く」「話す」を中心に基本的なおもてなし英語を評価する接客英語検定という検定もあります。

まだはじまったばかりの検定ですが、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて少しでも英語を身につけたいという人や客室乗務員を目指して接客英語を向上させたいという人におすすめの検定ですので、ぜひチャレンジしてみてください。

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この記事を書いたキャビンアテンダントは・・・

ca6桜子さん

海外の大学へ留学後、旅行やビジネスコミュニケーションの仕事を経験し、日系航空会社のキャビンアテンダントへ。アジア・中東・欧州での生活経験あり。

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