LCC客室乗務員ならではの魅力とは?求められる能力と大手エアライン客室乗務員との違い

自由な発想やユニークなサービスに低価格運賃など、各社特色あるブランディングで活躍が目立つようになってきたLCC(ローコストキャリア)。

2012年に国内初のLCCとして立ち上げられたピーチアビエーションをはじめ、ジェットスタージャパン、エアアジアジャパンなど、格安で航空機移動ができることをメリットにしたLCCは、気軽に国内外に行ける交通手段のひとつとして定着しつつあります。

また最近では、外資系LCCの日本路線への就航が目立ちはじめ、さらにJALがLCCへの参入を発表するなど、今後ますますLCC各社の競争が激化することが予想されます。

そこで今回はLCC客室乗務員の特徴や求められる能力、やりがいなどをまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。

LCC客室乗務員の募集状況

LCC客室乗務員ならではの魅力とは?求められる能力と大手エアライン客室乗務員との違い

LCCは保有機材の増加や路線拡大にともない安定した人材を確保する必要があるため、新卒・既卒を問わず通年で客室乗務員の採用活動を行っています。

LCCでは個性豊かな人材の採用を行っており、航空業界の経験者だけでなく他業種からの転職、未経験者問わず、また、国内ではまだ珍しいとされている男性客室乗務員の採用も積極的に行っているため、これまで客室乗務員を目指すのを諦めていた人にまで幅広く門が開かれているのが特徴です。

現在のところ、国内LCCのピーチアビエーションやエアアジアジャパンなどでは1年で数回の採用活動を行っていますし、海外LCCにおいても日本への就航や増便に合わせて日本人客室乗務員の採用を行っています。

今後ますます需要は増えると考えられますので、しっかりと準備を進めておく必要があります。

LCC客室乗務員の給与・年収は

LCC客室乗務員は時給制契約社員としての採用が一般的です。

その場合、時給に各種手当(乗務手当・休日深夜勤務手当・精勤手当・宿泊手当・通勤手当など)が付き、入社1年目で年収250万円程度〜となっています。

また、福利厚生には社会保険・有給休暇・各種休職制度などがあり、自社便の優待制度が用意されている場合もあります。

LCC客室乗務員に求められる能力・スキル

LCC客室乗務員の業務はフライトの乗務だけにとどまらず、地上業務や機内清掃など多岐にわたります。

また、LCCは限られた航空機でより多くの便を運航することが基本となっているため、限られた時間に多様な業務を行う必要があります。

そのため、他のクルーをはじめ異なる部署のスタッフともしっかりコミュニケーションが取れ、かつ指示を待つだけでなく自分できちんと考えながらすすんで行動できる能力や多様な業務に対応できる柔軟性が必要になります。

LCCでは一日に担当する便数が多かったり業務の幅が広かったりということも多く、またスタンバイ要員を配置していない場合もありますので、自己管理や体調管理、体力の維持は必須です。

LCC客室乗務員 就職試験の内容

やっぱり空への夢は諦めきれない!既卒で客室乗務員(CA)へ転職するには?

LCCは各社ユニークなサービスや他の航空会社とは異なる特色を持ったビジネスプランを展開しています。

そのため客室乗務員採用試験においても各社の特徴がよくわかる試験内容となっています。

ピーチアビエーション

例えば、ピーチアビエーションでは客室乗務員の採用試験を「オーディション」と呼び、毎回異なるテーマを設けて開催しています。

「自分がもっとも輝ける服装」、「ピーチの飛行機で日帰り旅行に行く際のあなたらしい服装」、「ピーチのブランドカラーが入った服装」、「パレードに参加するときの服装」など、それぞれテーマが決められた私服での面接試験を開催することで有名ですが、面接会場もカフェスタイルで行われるなど受験者の個性を重視しながら、採用側との垣根を取り除いた他社にはない選考が魅力です。

また、ピーチの内定式はクラブで踊りながら役員の方々とカジュアルな懇親会スタイルで開催されることも有名で、採用試験から入社後まで受験者の感動が大きいのも魅力です。

ジェットスタージャパン

ほかにも、ジェットスタージャパン ではチームワークの構築を重視したグループワークを積極的に取り入れており、「パズル」や「トランプを並べる」など参加者が力を合わせて問題に取り組むユニークな試験内容が特徴です。

また、各社ともにそれぞれのブランドバリューやビジネスプランの魅力、共感した点、他のLCCとの違いなどについての回答を求められることが多く、個性を活かした自己アピールとともにしっかりとした企業研究も必要になります。

LCC客室乗務員と国内大手エアライン客室乗務員との違い

LCC客室乗務員と国内大手エアライン客室乗務員では雇用形態や勤務パターン、乗務以外の業務など異なる点が多数あります。

特に大きく違うのは、LCCは主に国内線や近距離国内線に就航しているため日帰りでの乗務が基本となっており、国内大手エアライン客室乗務員のようにステイは多くありません。

そのため、仕事と育児を両立したいという子供を持つ客室乗務員やあまり家を空けたくないという客室乗務員、結婚や育児で一度退職したけれどまた客室乗務員として働きたいというような場合には、ワークライフバランスの取れた魅力ある仕事となっています。

また、LCC客室乗務員にはメイクや髪色、髪型などの細かな指定はほとんどなく、常識のある範囲内で本人の自由とされています。

ほかにも、大手国内エアラインで支給されているハンドバッグなどの支給品がない場合もあります。

その代わりに指定の色であれば好きなハンドバッグを使うことができるため、それぞれが使いやすいものを選んで使うことができるなど、個性を活かしておしゃれと仕事の両方を楽しむことができます。

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LCC客室乗務員のやりがい

客室乗務員は、もはや花形職業ではない!?働きやすさという軸で選ぶ客室乗務員という仕事の魅力

LCCでは設立後日が浅いため、縦の序列が少なく全ての客室乗務員がフラットな環境で乗務できるという魅力があります。

また、大手では10年程度の乗務経験が必要となるパーサー職などの社内資格にも乗務後1〜2年程度で挑戦することができるほか、経験者採用や再雇用制度なども充実しているため、入社後短期間で比較的若いうちから責任あるポジションに就くことができるなど、キャリアアップしやすいと特徴があります。

ほかにも、LCCでは既存の航空会社にはないユニークな発想や自由なアイデアを形にし、社員一丸となって会社を作り上げていくというやりがいがあります。

まとめ

いかがでしたか?

LCC客室乗務員には、幅広い業務や早いキャリアアップ、個性豊かで風通しの良い社風など、国内大手エアライン客室乗務員とは異なる魅力があることがわかります。

訪日観光客の増加や2020年東京オリンピックに向けて、LCCはより気軽に利用できる交通機関としてLCCの新規就航や路線が増えていくことになるでしょう。

それと同時に、さらに多くの客室乗務員が必要となりLCC客室乗務員の需要は増えていくと予想されています。

これまで客室乗務員の仕事は、結婚や育児と客室乗務員の仕事を両立することは簡単ではないとされ、ライフステージの変化とともに退職率が高い仕事のひとつとされていましたが、ワークライフバランスの取れた LCC客室乗務員として乗務することはライフステージが変化しても長く仕事を続けたいと希望する人の選択肢のひとつとなりそうです。

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この記事を書いたキャビンアテンダントは・・・

ca6桜子さん

海外の大学へ留学後、旅行やビジネスコミュニケーションの仕事を経験し、日系航空会社のキャビンアテンダントへ。アジア・中東・欧州での生活経験あり。

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