航空会社の客室乗務員になるためには、まず履歴書やエントリーシートづくりが重要と聞きました。
通過する書類作りのポイントがあれば、教えてください。
A.「自分らしさ」を表現し、何千通と目を通す採用担当の目をいかに引けるかを意識しよう
回答をしてくれたキャビンアテンダント
涼子さん
国内系大手航空会社の国際線客室乗務員として10年以上勤務し、世界中をフライトで飛び回る。世界の大都市・グルメ・音楽・カルチャーに関心を持ち、ヨーロッパに移住した後に結婚し、海外生活を始める。翻訳・通訳歴も数年あり、英語・ドイツ語はビジネスレベル。
私が応募した時に意識したのは、とにかく最初はファーストステップの面接に進む切符を手にする事。それ以上の事はまず考えませんでした。というのも、この第一歩がなければ自分自身を実際にアピールするチャンスももらえないわけです。
例えば豊富な留学経験やTOIECの高得点、目を引く資格や学歴などをお持ちでしたらそれを書けばすでにかなりの高確率で目が止まるわけですが、私はオーストラリアにホームステイを1ヶ月だけ、TOIECも普通程度でそこまで良い成績ではありませんでした。そこで全面に押し出したのがスキーのインストラクターの資格や経験談、そして少し独特な志望動機です。
「小さい頃からCAに憧れています」「おもてなしをするのが大好きです」といったような志望動機や自己PRではなく、私は英語を専攻しつつも昔から警察官や自衛官などにも興味がありましたので、スキーインストラクターの経験と絡めて「人の命を預かる仕事や保安業務に携われることにとても興味があります」「インストラクター時代には吹雪の中で10人の生徒の命を預かる事にとても使命感を覚えました」等、CA志望者の中では珍しいかもしれませんが、このように少し違う視点から書きました。
もちろんCAとしてサービスは日々の乗務で大半を占める業務のひとつですし必要な要素ですのでこれをうまく自己PRに使うのもありだと思いますが、採用担当者は何千通という書類に目を通し、そこに書かれた活字と写真だけで人を想像して判断するのが現実です。まずは「あ、この人と面接で話してみたいな」と思わせるような内容が重要だと思います。
会社によってもカラーがありますが、私が入社した某大手航空会社は体育会系の人も多く個性も様々で、入社後「意外だな」と思った事があります。CAはこうあるべきという思い込みに囚われず、他の何千人もの中から自分をしっかりアピールできるポイントを押さえて、採用担当者がさらっと目を通しただけですぐに何か目に止まるようなインパクトをちりばめてみるといいと思います。
A.通過する履歴書・エントリーシートは、読んでもらえること、内容を理解してもらえることを意識して
回答をしてくれたキャビンアテンダント
ユカさん
大学卒業後、客室乗務員として国内大手航空会社へ就職。人材サービス会社の事務職を経て、現在はフリーランスのライターとして活躍中。
エアライン業界やCA受験に限ったことではありませんが、エントリーシートや履歴書はそれ一枚で自分の人となりや経歴、実績などを表す非常に重要なものです。面接では、自分の聞いてほしいことを聞いてもらえるとは限りませんし、まったく予想しないような質問を聞かれることもあります。
その点、時間をかけて内容を考え精査し、作り込めるエントリーシートは会社側へアピールする絶好のチャンスです。努力次第で誰でもできるからこそ差が出やすいもの。まずは読んでもらえること、そして理解してもらえることを意識するとよいと思います。
一目見て読みたいと思うもの、それは文字と配置のバランスでしょうか。きれいな文字である必要はありませんが、丁寧に書くことを心がけてください。文字の間隔も空けすぎず詰めすぎず、適度に。
内容は、簡潔なタイトルと一貫性のある文章が一番のポイントです。長くだらだらと書いてしまっても内容が入ってきませんし、結局何が言いたいのか分からなくなってしまいます。
私もそうですが、自分の書いたエントリーシートや履歴書は、いくら客観的に見ようと思っても私情が入ってしまうものです。自分のことを書いているので、多少説明がなくても理解できるのは当然ですよね。ある程度見直して完成したら、第三者目線でチェックしてもらうことが大切です。できればいいところも悪いところもしっかりと指摘もらえるような人がいいですね。
A.自身の強みや経験をその企業での仕事にどのように生かせるかというPRをしましょう!
回答をしてくれたキャビンアテンダント
桜子さん
海外の大学へ留学後、旅行やビジネスコミュニケーションの仕事を経験し、日系航空会社の客室乗務員へ。アジア・中東・欧州での生活経験あり。
内容の前に大事なポイント
エントリーシートや履歴書は、CAの内定を取るための最初の関門と言えます。何千枚と届く応募書類に目を通している担当者に、パッと見ただけで興味をひき、じっくりと読んでもらえるような工夫が必要となります。そして、エントリーシートや履歴書を見て、この人に会ってみたいと思ってもらえることが重要です。そのためには、どういったことを書くかという内容以前に、いくつか気をつけなければならないポイントがあります。
- 丁寧に書くこと
- 誤字脱字がないこと
- 空白は作らない
- 枠からはみ出さない
- ハンコはまっすぐに押す
- 嘘は書かない
- 写真はきちんとした写真を貼る
自身の強みをどのように生かせるかという視点で
これらに気をつけた上で、自己PR・自身の強みを、これまでに経験したこと、学んだことを 踏まえながら、その経験をどのように企業に生かせるかという部分を中心に書いていくと良いでしょう。 特に、具体的なエピソード、自身の価値観や考えを含めながら、事実を羅列するだけではない文章づくりを心がけましょう。
また、読み手の立場に立ち、読みやすい文章作りが必要です。 適度な改行、箇条書き、強調したい部分には鉤括弧を使用するなど見易さに配慮し、長すぎない適度な文字数、文体を統一することに気をつけながら文章を作成しましょう。
外資系エアラインの履歴書は工夫しよう
また、日本語のエントリーシートや履歴書は決まったフォーマットの場合が多いですが、外資系航空会社に提出する英語の履歴書の場合は、フォーマットは人と同じでなくても構いません。自身をアピールしやすいようなフォーマットを使用し、色をつける、太文字にするなど、担当者に注目してもらいたい部分を強調する工夫をすると良いでしょう。
また、必ずカバーレターが必要になります。カバーレターに目を通した時点で、履歴書にも目を通すかどうかが決まります。シンプルに分かりやすく「私の履歴書を見てください!」という気持ちを込めたカバーレターを作成するよう心がけましょう。
写真はあなたの分身
最後に、写真はあなたの分身です。どんなに素晴らしい文章を書いたとしても、身だしなみが整っていな写真では説得力がありません。 内容と同じだけの意欲が伝わる写真を使用することで加点要素となります。そして、提出前に再度見直しをすることも重要です。
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