皆さんは、海外旅行のパッキングはどのように行っていますか。訪れる場所によっては季節が逆のこともあり、また1日の気温差が激しい土地もあるなど、着るものや持ち物、パッキング方法についてよく聞かれることがあります。
なるべくかさばらないようにコンパクトに、不必要なものを減らした最低限のパッキングが出来るようになれば海外旅行上級者です。
月の半分は家を空け、パッキングを繰り返す客室乗務員は、皆それぞれに工夫を凝らしたパッキングをしています。すぐにマネできるアイデアをいくつがご紹介しますので、ぜひ次回の旅行の際に役立ててみてくださいね。
その1 受託手荷物の許容重量を考えたスーツケース選びを
荷造りの前に必要なもの、それはスーツケースです。何泊の旅行かによって大きさを変えている人もいるかもしれませんが、よほど短期間の旅行の場合を除き、私は24インチサイズのスーツケースを愛用しています。
24インチサイズというと地面からの高さが約65センチ、65リットルほどの容量があり、1週間程度の旅行の荷物は余裕で入ります。女性でも持ち運びしやすい大きさで、ギューギューに詰め込んでも長距離路線エコノミークラスの受託手荷物許容重量である23キロを超えることはほとんどありません。
これより大きなスーツケースになると、移動の際に邪魔になり不便なのと、入るだけ入れてしまうため重量オーバーとなりチェックインの際に焦ることになります。コンパクトな荷造りのためにまずスーツケースの大きさを見直しましょう。
ちなみに、スーツケースの重さの確認方法ですが、一般的な女性が両手で持ち上げて床から5センチ以上持ち上げることができれば、ほぼ許容重量内です。
その2 パッキングリストを作る
客室乗務員の多くは、1日の中で必ず使用するものをリスト化しています。
たとえば、朝起きて顔を洗う。その時に使用する洗顔料や化粧品類、メイク道具というように、毎日必ず行う行動で使用するものは必要なものとなります。
スマートフォンの充電器や音楽プレーヤーなどのケーブルは普段からひとつにまとめておくことで詰め忘れを防ぎます。シャンプーや化粧水などは、サンプルの使い切りパウチを使用すると荷物を減らすことができます。
必ず使うものだけをパッキングすることで、持って行ったけど使わなかったということがなくなります。
その3 シワになりにくい衣類を選ぶ&下着類は予備を1セット
荷物の中で多くのウエイトを占めるのが衣類ですよね。私の場合は、5日までの旅行であれば宿泊日数+1枚の下着類を用意します。フライトがキャンセルになるなど予期せぬことが起こっても慌てないため清潔な下着だけは1セット多く用意しています。
5日以上の旅行の場合は、ホテルで手洗いするようにしています。衣類は乾きやすくシワになりにくい素材のものを用意し、ジッパー付きのランドリーネットに丸めて収納しています。着用したものは、ランドリーネットごと洗濯機に入れることもできるので便利です。
海外では夕食時などにセミフォーマルな服装が必要になる場合があります。オンでもオフでも使用できるシックな色合いのワンピースが1枚あれば安心です。
衣類の中でも特に場所を取るのが防寒具ではないでしょうか。最近はコンパクトなダウンジャケットが販売されていますが、極寒地方に出かける場合は厚手の上着が必要ですよね。その場合はできるだけ小さくまるめて空気を抜き、輪ゴムで止めるとかさばらないのでおすすめです。
また、天気に合わせた服選びを行い、不要なものを極力減らすため、パッキングの前には必ず現地の天気を確認しましょう。
その4 最悪の場合は現地調達 見られてもいいようなパッキングを
1日の行動で必要なものリストを作成して忘れ物もなかった。しかし、どうしても現地で必要になったものがあれば、それは現地で調達すれば良いのです。
よほど山奥とか離れ島とかに行くのでなければ、急に必要になったものはほとんどどこでも手に入れることができます。そして、次回の旅行の時のためにパッキングリストに書き加えましょう。
また、セキュリティチェックでスーツケースを開けられてしまうこともないとは言えません。急に開けられて恥ずかしい思いをしないように、仕分け袋やポーチ、巾着などを利用してバラバラにならないようにしておきましょう。
透明で中身が見えるジップロックは客室乗務員も愛用しています。化粧水や香水が漏れてしまったという時でもジップロックに入っていれば安心です。
まとめ
何度も何度もパッキングを繰り返すうちに本当に必要なものは何か、不必要なものは何かがわかるようになります。また、靴などの重いものは下に入れ、軽いものや壊れやすいもの、シワになりやすいものは上に入れるようにしましょう。
最後に、あると便利なものとして室内履きをあげておきます。海外のホテルではスリッパが用意されているホテルとそうでないホテルがあります。ホテルでリラックスして過ごすためにも、機内でゆっくり過ごすためにも室内履きがあると安心です。
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この記事を書いたCA(客室乗務員)は・・・
桜子さん
海外の大学へ留学後、旅行やビジネスコミュニケーションの仕事を経験し、日系航空会社の客室乗務員へ。アジア・中東・欧州での生活経験あり。