新型コロナウイルスが航空業界に与える影響とは? これからの航空業界とエアライン受験

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新型コロナウイルスが航空業界に与える影響とは? これからの航空業界とエアライン受験

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い各国で入国制限が厳しくなる中、世界の航空業界では苦境が続いています。

2020年2月から世界各国の航空会社で新型コロナウイルスの影響が出始め、2020年5月時点では多くの国で国内線の運航便の5割から7割、国際線では9割の便が減便・運休となっています。また、減便や運休で余剰となった従業員の一時帰休や、運航乗務員や客室乗務員の訓練の一時中断、1割から3割の従業員の削減、採用活動の中断を行わなければならない状態になっています。中には利益が全く出ず深刻な経営問題に直面している航空会社もあります。

客室乗務員をはじめ航空業界への就職を目指す人にとっては、新型コロナウイルスが航空業界に与える影響やエアライン受験への影響が気になるところだと思います。

そこで今回は、新型コロナウイルスが航空業界に与える影響、これからの航空業界とエアライン受験について解説していきます。

航空業界ならではの影響

新型コロナウイルスが航空業界に与える影響とは? これからの航空業界とエアライン受験

新型コロナウイルスの感染拡大が航空業界に影響を与える理由は三つあります。

一つ目の理由は、航空業界が固定費が高い業界であること。

例えば従業員の給与などの人件費、空港、機体などの設備費が固定費に当たります。航空業界では多くの人材を必要としますが、運航乗務員、客室乗務員、整備士などは一機当たり必要な人数が法律で決まっていることもあり減らすことができません。特に運航乗務員や整備士など指定の資格を要する従業員は、訓練することにも時間と費用がかかるため一時的な影響で簡単に削減することができません。また、空港や機体などの設備費は使用していなくてもかかり続けます。つまり駐機場に運航できない機体がずらりと並んでいるだけでも非常に高い固定費がかかり続けているということです。

二つ目の理由は、航空業界が国の情勢に左右される業界であること。

航空会社は世界各国の多くの都市に就航しています。新型コロナウイルスの感染拡大が航空業界に影響を与えているのはもちろんですが、新型コロナウイルス感染症そのものだけではなく、就航各国の入国制限がさらに大きな影響を与えています。例え自国の情勢が良くなったとしても就航各国の入国制限が解除されない限り平常運航することができないのも、国の情勢の左右される航空業界ならではの影響です。

三つ目の理由は、航空業界が心理的なリスクに左右される業界であること。

近年、飛行機はより身近な移動手段になりつつありますが、それでも電車やバスなどのような生活を維持するために毎日利用する移動手段とは異なります。また、飛行機は空を飛び、不特定多数の人と長時間限られた空間に居る必要があるため、新型コロナウイルスのような感染症の流行やテロなど心理的なリスクが伴う場合には需要が急激に落ち込むことになります。

エアライン受験への影響

次は、新型コロナウイルスがエアライン受験に与える影響についてです。

近年、世界中で航空需要が増加しています。どの航空会社も採用人数を増やすなど定期的な採用活動を行ってきました。しかし、この数ヶ月新型コロナウイルスの影響で運航便の減便・運休が続き、経営問題に直面する中で採用活動を中断する航空会社が増えています。

日本国内の航空会社においても、2021年度新卒の採用を予定していたANAやスカイマークは「事業計画を策定することが困難な状況」であることから採用の一時中断を発表しました。

今後も、採用の一時中断や採用を続けるものの採用人数を減らす航空会社も出てくる可能性もあります。その場合は、採用人数に対して応募者が増え採用のハードルが上がり、語学力や経歴のようなどこかのラインで足切りをしなければならなくなる可能性があります。

また、対面での採用活動が減り、日本の航空会社でも外資系航空会社のような動画エントリーやオンラインインタビューのような形が主流になるかもしれません。その場合、動画撮影やオンラインでのインタビューが苦手という人は、これまでとは異なる対策が必要になることも頭に入れておかなくてはなりません。

日本の航空会社と海外の航空会社の対応策

新型コロナウイルスが航空業界に与える影響とは? これからの航空業界とエアライン受験

では、この苦境を乗り越えるために各航空会社はどのような対応策をとっているのでしょうか。

日本の大手航空会社ではここ数年インバウンド集客に成功し利益が大きかったことから内部の蓄えは十分にあると見られています。

例えば、ANAは客室乗務員や地上係員の一部を月に2~4日休ませる一時帰休を実施し、雇用を維持しています。JALは長期化する際には資金調達を視野に入れながらも客室乗務員の一時帰休の実施はせず、乗務のない日には教員や訓練で雇用を維持することとしています。これらの対策を見ると、数ヶ月単位で従業員の多くを一時帰休または解雇としている海外の航空会社に比べると現状では経営自体への影響が少ないことがわかります。また、これらの対策は運航が可能になればすぐに従業員の多くを現場に戻すことができるのも狙いと見ています。

一方、海外では資金繰りが悪化し経営危機に陥っている航空会社が多数あります。各国ともに空の交通を維持するため政府からの支援資金を調達したり、イタリアのアリタリア航空のように航空会社を国有化する動きも出ています。香港では香港空港管理局が将来的に香港内外で行うキャンペーンでの配布を条件に、香港を拠点とする航空会社の航空券を購入することで航空会社への救済を行っています。これらのように各国ともに自国の航空会社を救済する対応策をとっています。

長期的には成長産業

ここまで、新型コロナウイルス感染症拡大が航空業界に与える影響とエアライン受験への影響にについて解説してきました。

各国ともに航空会社は数ヶ月で状況が激変し大きな影響を受けていますが、これらの影響は短期的なものであると考えられます。というのも、先にお話ししたように航空会社には固定費があり、これらの固定費は売り上げが大きくても少なくても変わりません。つまり、ある程度運航の見込みが立ち、売り上げが好調に転じればすぐに利益を取り戻すことができるのです。

また、日本だけでなく世界の空の交通を維持するため、各国にとって航空会社はなくてはならない存在です。世界各国の航空会社が、政府をはじめ民間から大きな融資を受けることができるもの、新型コロナウイルスが航空業界に与える一時的な影響は大きいものの長期的に見れば航空業界は依然として成長産業であることに変わりがないからです。

まとめ

現在、多くの航空会社が新型コロナウイルス感染予防策をとった上で運航を再開に向けて動き出しています。

一旦運航の再開が行われると一時的な影響で整理された人材への影響が出てくることは必須です。その場合、一時中断されている採用活動の再開はもちろんのこと、急な追加採用がある可能性が高いためいつでも対応できるように準備しておくようにしましょう。

新型コロナウイルス感染症拡大の影響から採用が中断されてしまい落ち込んでいる受験生も多いでしょうが、空いている時間を有効に利用して企業研究に力を注ぎ、今回解説した固定費や売り上げ、利益など航空業界の仕組みについてもぜひ学習してみてくださいね。

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この記事を書いたキャビンアテンダントは・・・

ca6桜子さん

海外の大学へ留学後、旅行やビジネスコミュニケーションの仕事を経験し、日系航空会社のキャビンアテンダントへ。アジア・中東・欧州での生活経験あり。

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