接客のプロが伝授する!CA流クレーム対応のゴールデンルールとは

CA流クレーム対応のゴールデンルール

一人でも多くのお客様に笑顔で飛行機を降りてもらいたい。CAであれば、誰もがそう願って日々の乗務をこなしています。すべてのお客様がフライトを満喫してくれれば、CAとしてそれ以上幸せなことはないでしょう。

しかし残念ながら、お客様のなかにはフライト中に感じた不平不満や憤りなどを、そのまま感情的にCAに訴えてくる人も少なくありません。乗客は老若男女、そして国籍も文化も様々ですから、その訴えの内容も十人十色です。

接客業では決して避けることのできないクレーム対応。その対処にあたりながらも同時に他の乗客にも目を配る必要があるCAにとって、フライトという限られた時間と空間、限りある物の中で、いかに効率よく誠意を持って問題解決を図るかが大きな鍵になってきます。

そこで今日は接客のプロであるCA達が、フライト中に実践している効果的なクレーム対処のためのゴールデンルール「LAPS」をご紹介しましょう。

ステップ1 介入しない。ひたすら耳を傾ける!(Listen)

いざ物申すお客様を目の前にすると、誰もが委縮してしまいがちです。どのタイミングで、どのような言葉を挟めばよいかなど、お客様の話の最中に色々なことが頭をよぎるでしょう。

しかし、そういう時こそ、まずこの「Listen」を思い出してみてください。お客様が語気を強めて不満をあらわにするのも、実は結構な勇気が必要なのです。ですから、いきなりクレームにぶつかっても決して臆せずに、まずはその勇気に敬意を示す意味でも、冷静になってお客様の話に耳を傾けましょう。そして必要に応じてメモを取れば、お客様にこちら側の誠意がより伝わることでしょう。

どのお客様も自身が感じている不平不満を、まずはサービス提供者側が真摯に受け止め、最後まで聞いてくれることを願っています。話が進むにつれ、ついつい途中でお客様の話に割り込んだり、こちら側の言い分を説明してしまったりしがちですが、これは全くもって逆効果です。あくまでも最初の場面での主役はお客様自身だということを念頭においておきましょう。

ステップ2 気持ちを汲みながら、謝罪する(Acknowledge & Apologize)

一通り話を聞き終えたら、まずはそのお客様の気持ちに寄り添い、謝罪の言葉を口にしましょう。矢継ぎ早に謝罪するのでは、誠意が足りないという印象を与えかねません。

まず話の内容からお客様がその出来事に対して、どのような気持ちで、どれだけ不快で不便だったかなど、相手の感情を汲み取りしっかりと認識していることを示すことがポイントです。このワンクッションを置くだけで、謝罪の重みがずいぶんと増してきます。自分の話に理解を示してくれたと感じることで、お客様は多少なりとも苛立ちを抑えて、より冷静になるきっかけにもなるのです。

CAの場合、多国籍なフライトでは、ときに予想さえしなかったクレームに遭遇することもあります。ですが、このように気持ちを汲みとりながらの謝罪の仕方は、国籍や人種を問わず普遍的に通用するメソッドなので、国際色豊かなフライトでのクレーム対処にも自信を持って臨むことができるのです。

ステップ3 問題解決のための具体案を提供する(Propose)

ここまできたら、次は相手が何を望んでいるのかを把握し、それを満たす具体案を提供しましょう。明らかに簡単なアクションのみで収拾できるのであればよいのですが、実際は一筋縄では解決できない問題もたくさんあります。

先に述べましたが、CAの場合は限られた時間と物品の中で全てをやりくりしなくてはなりません。このように状況が複雑なケースでは、そのシチュエーション下で施しうる最善策を少なくとも二つは提案することをお勧めします。つまり、いくつかのシナリオを予め想定して、それに沿った対処策を準備しておくということです。

いくらステップ1と2を完璧にこなしたとしても、このステップ3での詰めが甘く、状況の変化により唯一の解決策が成果をあげることができなくなってしまっては、問題が振り出しに戻りお客様は二度失望することになってしまいます。クレーム対処にも「備えあれば憂いなし」の考え方が必要です。

ステップ4 「ありがとう」を忘れずに(Say thank you)

クレームしたお客様に感謝するの?と思うかもしれません。そうです。最後に感謝の気持ちをしっかりと伝えましょう。感謝をされて気持ちを害される人はいませんよね。もちろん、それだけが理由ではありません。

クレーム対応は、裏を返せば会社への問題提起や改善点を示唆する重要なフィードバックを得るチャンスであるだけでなく、サービス提供者としての経験値を上げる貴重な機会でもあるからです。

神経を遣うクレーム対応は誰もが避けて通りたい道ではありますが、CAには、このように少し見方を変えてポジティブに捉えるノウハウが身に付いているからこそ、クレーム対応をしながらも決して気持ちを引きずることなく、常に周囲にも気を配って笑顔を保つことができるのです。

まとめ

いかがでしたか。CA流クレーム対処のゴールデンルール「LAPS」をご紹介しました。

機内で時間に追われるCA達が、手際よくテキパキと業務をこなすのをご覧になった方も多いでしょう。効率を上げつつも丁寧に仕事を遂行しようとするマインドは、クレーム対応の場にもしっかりと反映され、そして「LAPS」という形で実践されているのです。

みなさんも、クレーム対応の機会がある際にはしりごみせず、まず一呼吸おいてからこのキーワードを是非思い出してみてください。クレーム対処という難関に、より自信を持って臨むことができるようになるでしょう。

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