仕事をスムーズに進めるための「客室乗務員流メモ活用」の仕事術

客室乗務員の制服の胸ポケットに必ず入っているもの。それは、ペンとメモ帳です。

フライト前のブリーフィングから無事フライトが終了した後のデブリーフィングまで、その日のフライトの業務に関すること、お客様の情報やリクエストや気付いたことなど全てのクルーで共有するために多くのメモをとります。きちんとメモを取り、情報を共有することによって、伝達ミスやモレが軽減し業務を円滑に進めることができます。

客室乗務員の仕事を辞めて数年経った今でも、日常の様々なことをメモする癖がついてしまっているほど、メモを取ることは重要でした。今回は、客室乗務員の業務を円滑に進めるために欠かせないメモについてお話しします。

どんなことをメモしているの?

機内で客室乗務員が離陸の際やインターフォンをとった際などしきりにメモをしているのを見かけて、一体何を書いているのだろうと気になる人も多いと思います。

その日のフライト前のブリーフィング時に、乗務する便名やクルーの名前などが書かれたアロケーションチャートというものが配られます。サービス内容、担当区分、特別なケアが必要なお客様の情報などを全クルーで共有しながら書き込みます。コックピットクルーとのブリーフィングでは、乗客数、お子様の数(乳幼児の数)、飛行ルートや高度、フライトタイム、天候・乱気流の情報などの打ち合わせがあり、その情報も全くルーで共有しながら書き込みます。新しい情報が入ればまた書き込みをし、常に最新の情報を持っていることが重要になります。

客室乗務員は、飛行機がゲートを離れた時間、離陸した時間から着陸時刻を計算します。そのため、ゲートを離れた時間、離陸した時間、着陸時間、ゲートに到着した時間などは全てアロケーションチャートにメモします。離着陸時ジャンプシートに座っている客室乗務員が時計を見ながらメモを取っているのはそのためです。

他に、フライト中に受けたお客様からのリクエストに間違いなく対応するため、座席番号とリクエスト内容などは用意したメモ帳や付箋を活用しメモを取っています。お休みになっていて食事を取られていないお客様の座席番号、アルコールを多くお召しになっているお客様がいる場合には、万が一体調を崩された場合に備えて何本目ということもメモしていることもありますし、自分の担当区分に小さなお子様がたくさんいれば話しかける際に呼びかける名前を間違えないようメモを取ることもあります。

メモのポイント

試験勉強の際に何度もノートに書くと忘れにくいという経験をしたことがある人も多いのではないでしょうか。メモも同じです。たとえ何を書いたかということをはっきりと思い出せなくても「メモをした」という記憶は残っているため、メモ帳をのぞけば見つけられるという安心感があります。また、メモは人に見せるためのものではないため、自分が忘れないためにシンプルに書けばよく、さらに時間があるときに読み返すようにすると記憶に定着しやすくなります。

また、常に同じ場所にペンとメモ帳を配置しておくことで、パッと手にとってメモをすることができます。おすすめは片手に収まるくらいのコンパクトなメモ帳です。どんな時でもポケットに忍ばせておくことができ、必要な時にすぐ使うことができます。

メモをする際には、英語の5W1H(When、Where、Who、What、Why、How)を意識して、1つの要件につき1枚のメモ帳に書いていくと後で見返したときわかりやすく、人に説明をする際にも明確に伝えることができます。

私の場合は、表紙側にお客様からのリクエスト、裏表紙側からは重要事項や記憶しておかなければならないことを分けてメモするようにしていました。表紙側に書いたお客様からのリクエストなどは完了時点でチェックマークを入れ、フライトが終わると処分します。裏表紙側のメモはそのままメモ帳に残るため、メモが行方不明になることを防ぎ、また読み返すこともできます。

まとめ

いかがでしたか。単純なようで奥が深いメモ。誰もがメモを取ると思いますが、メモの取り方を少し工夫するだけでより効率良く業務に取り組むことができます。

忘れるということを前提にメモを取り、1日ごとに読み返し必要なものと不要なものを選別するなど、何度もメモを取るうちに自分にあった方法が見つかると思いますので、ぜひ試してみてくださいね。

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この記事を書いたCA(客室乗務員)は・・・

ca6桜子さん

海外の大学へ留学後、旅行やビジネスコミュニケーションの仕事を経験し、日系航空会社の客室乗務員へ。アジア・中東・欧州での生活経験あり。

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