手厚い担当制の助産婦制度、日本ではまだ馴染みのない水中出産、出産にかかる費用や育児休暇制度など現在ドイツで2人目の息子を妊娠中の私が実際に体験した妊娠・出産事情についてお伝えします。
~Vol.2陣痛開始から水中出産まで~
~Vol.3出産後~
産前から手厚い個別サポート
様々な身体の変化が起こる妊娠中は、体調や出産についてたくさんの心配事や悩みがありますよね。婦人科での定期検診以外にも何か質問がしたい時や健康状態をチェックをしたいなんていう時にとても助かるのが担当制のヘバメ制度。ヘバメ(Hebamme)とはドイツ語で助産婦の意味。こちらでは妊娠中~後期にかけて自分の信頼できるヘバメを探し始めます。
インターネットや病院、助産院などでヘバメリストをチェックして条件を確認しながらコンタクトを取ります。近所に住んでいる人、英語やその他第二言語ができる人、ホメオパシー(自然療法)や鍼の資格がある人、その他妊婦さんのための体操やヨガができる人など様々な資格やキャリアを見比べて、何人かに実際に会ってみて気の合うヘバメを見つけ出します。
これが最初は本当に一苦労で、この人だ!と思っても自分の出産予定月は休暇中だからとか、もう今で手一杯といって次々と断られますのでとにかく数当たってみるしかありません。
私は3人のヘバメに来てもらい、一度顔合わせをして一人に絞りました。ミヒャエラという近所に住む彼女は当時まだドイツ語がままならない私にも丁寧に説明してくれるとても感じの良いヘバメ。何と言っても彼女は私が出産予定の病院に勤務している助産婦で、病院の出産手続きや助産婦チームもよく知っていたのでこれが決め手でした。
妊娠後期には婦人科での検診以外に加えて彼女に血圧や体調チェックなどに来てもらい、さらに出産準備や病院への持ち物チェック、細かい食事や体調管理についても指導してもらいました。
基本的には出産まで立ち会ってもらえるわけではありませんが、産後に新生児と帰宅してから約2週間は毎日訪問してもらい、授乳、黄疸チェック、検診、おむつやお風呂の入れ方など細かく指導してもらえますし、その後も8週間までは定期的に、さらに場合によっては半年過ぎても搾乳や離乳食などについても聞きたいことがあればいつでも訪問してもらえますので私はかなり頻繁にお願いしていました。しかもこれには保険適用ですので全て無料です。
妊娠中の休職制度
仕事の内容によって業務の軽減や休職をした方がいい場合は婦人科の先生と相談の上労働制限を指示する診断書を書いてもらいます。
私が1人目を妊娠中だった時はアパレル関係で働いていたので、労働時間を大幅に減らす、座ってできる仕事にする、しゃがんだり重い物を上げ下げする作業は禁止、など細かく記載した書類と診断書をもらいました。
また仕事内容によっては早々に完全休職する必要がありますが、その場合もしっかり母親保護の法律で守られていますので100%の給料が支払われます。そして法律上出産予定日の6週間前から産後8週間は産休に入り、この間ももちろん給料が支払われます。
そして日本でよくあるのが職場で言い出しづらいという状況。こちらでは変に気を遣うことなく早いうちから上司や同僚に伝えます。何と言っても法律で休む権利が与えられているのですから当たり前、という感じ。
もちろん抜けられない重要な仕事があったり自分の立場上少し後ろめたい状況もありますが、基本的に仕事付き合いより家族付き合いがとても重要なドイツですので妊娠への理解もあり産休に入りやすいです。妊娠が理由で辞める女性は聞いたことありませんし、日本でいうマタハラは前代未聞です。
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この記事を書いたCA(客室乗務員)は・・・
涼子さん
国内系大手航空会社の国際線客室乗務員として10年以上勤務し、世界中をフライトで飛び回る。世界の大都市・グルメ・音楽・カルチャーに関心を持ち、結婚に伴いヨーロッパでの海外生活を始める。翻訳・通訳歴も数年あり、英語・ドイツ語はビジネスレベル。