CAの仕事はお客様の荷物を高い棚に収納をしたり、着陸の際には毎回衝撃を体が受けています。多い時に一日に6回、離着陸を繰り返す時もあります。
お客様へのサービスをする時も、何度も腰を屈める状態になります。揺れる機内の中で歩いたり、身体を支えるために踏ん張ったりしているので、腰にはとても負担がかかります。
そのようなお仕事なので、身体を壊さないように長い間お仕事ができるように、どのような腰痛予防をしているのでしょう?
その1 お荷物を持ち上げる時
CAの仕事でお客様のお荷物の上げ下げは頻繁にあります。しかも、CAがお手伝いさせていただくお客様のお荷物は主に大きな重い荷物です。
飛行機の出発が遅れている時や、満席の時や多客期ではお荷物を持ち込まれるお客様もたくさんいます。そのような時はお客様ご自身でお荷物を上の棚に収納していただくよりも、CAがお客様のお荷物を入れていった方が慣れているし、収納のスペースをできるだけ作りながらお荷物をいれていくことができます。バックを横向きに収納されるお客様が案外多いのですが、そのバックの向きを縦にしながら収納するだけでも、他のお客様のお荷物も収納することができるのです。
そうすることで、お客様をお席にお迎えする時間が短縮することができて、飛行機の出発を早めることもできるのです。また、できるだけ多くのお客様のお荷物も収納することができ、機内の安全面にも役立ちます。
一日に何個も大きなお荷物を上げ下げしているのですが、この際に腰痛にならないように気をつけていることがあります。ウエイトリフティングを思い描いてみてください。ウエイトリフティングのように、膝を曲げて腰から持ち上げるように、お荷物を持ち上げます。決して腰を折って手だけで持ち上げないようにしています。手だけで持ち上げようとすると、腰を痛めてしまいます。
その2 ドリンクサービスの時
お客様にドリンクのサービスをする時は、お荷物の時とは違って膝を曲げません。膝を伸ばした状態で、腰もあまり曲げずに、ドリンクのカップを持った腕を伸ばして差し出すようにしています。
これは、毎回膝を曲げてドリンクを渡すと、膝と腰に負担がかかります。できるだけ姿勢を正して、身体の上下運動が少ない状態でドリンクをお渡します。
ドリンクをお配りするお客様の数も多いのです。例えば、100人お客様にドリンクをお渡しするとなると、100回膝を曲げることになります。一日で100回とは言わず、何百回もすることになります。なので、少しでも体の負担がかからないように、膝を曲げないでドリンクをお渡しするのです。
新人の訓練の時に、このドリンクのお渡しの仕方を習います。多くの新人が膝を曲げてしまうので、教官に注意を受けるものです。
その3 着陸の時
着陸の時に腰への衝撃やむちうちのような症状にならないように気をつけたいことがあります。
衝撃を軽減するためには、着陸する瞬間に「着陸する」とまず意識します。いきなり車を追突されたような状態になる時に、むちうちになりやすいのです。
そこで、着陸するのだという意識を持ち、顔は正面を向き、頭を椅子の背もたれにつけて、顎を引いておきます。そして、着陸寸前に軽く腰を浮かせるようにしてあげると、ドスンとくる衝撃を避けることができます。
まとめ
CAの腰痛になりやすい時が、「お荷物の上げ下げ、サービスの時、着陸の時」ですが、他にも腰をなるべく温めてあげることで、腰痛を防ぐことができます。
体が冷えると、筋肉も固まってしまいケガをしやすい状態になります。普段から体を冷やさないようにすると良いでしょう。なるべく温かいお風呂にゆっくり入ったり、ショウガなどの体を温める食品を食べたりする人もいます。冬場のフライトでは、腰を冷やさないようにカイロを貼って業務しているCAもいます。また、筋肉が固くならないように、ストレッチをしたり軽い運動をするようにしています。
腰痛でお悩みの方の参考に少しでもなれたらいいですね。
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この記事を書いたCA(客室乗務員)は・・・
すみれさん
大学で管理栄養士の資格を取得後、一般企業に就職し、その後、国内大手航空会社のキャビンアテンダントに転職。現在は子育てをしながら、趣味のバレエ講師も務めるなどマルチに活躍中。「客室乗務員」ならではの知恵を中心に発信しています。