キャビンアテンダントは高卒でもなれる?気になるCAの学歴や応募条件

社会人の方で、これからキャビンアテンダントを目指そうと思っていらっしゃる方、キャビンアテンダントになることを目標にされている高校生は、“学歴”は気になるところだと思います。

航空会社によって学歴における応募要件も様々なため、今後の進路や、受験する航空会社の選択に悩んでしまいますよね。

「本当に高卒でも大丈夫?」と不安な方のために、キャビンアテンダントの受験資格で必要な“学歴”についてご紹介しましょう。

高卒でもCA募集している会社はどこか?

キャビンアテンダントは高卒でもなれる?気になるCAの学歴や応募条件

世界の航空会社には、決して数が多いわけではありませんが、高卒でも受験可能な航空会社はあります。全体的には、専門学校卒以上を応募要件に挙げている航空会社が大半を占めますが、「高卒以上」や「不問」とされている航空会社もあります。

しかし、航空会社の応募要件は変更されることもあるので、新しい情報を常に入手しておくよう注意してください。

高卒で受験可能な航空会社と必要な語学力、ベース(住居地)を挙げていますので参考にしてみてくださいね。(2017年4月時点)

  • ジェイエアー(TOEIC500)ベース:大阪
  • 日本エアコミューター(一定英語力)ベース:鹿児島
  • 北海道エアシステム(日常英会話程度)ベース:丘珠
  • フジドリームエアライン(TOEIC550・英検2級)ベース:名古屋・静岡
  • 天草エアライン(記載なし)ベース:天草
  • キャセイパシフィック航空(英語堪能)ベース:香港
  • キャセイドラゴン航空(TOEIC600)ベース:香港
  • エアインディア(英語堪能)ベース:東京・大阪
  • バニラエア(TOEIC600)ベース:成田他
  • ピーチ(TOEIC600)ベース:関空
  • 春秋航空日本(訓練後中国語試験有り)ベース:成田
  • カンタス航空(英語堪能)ベース:東京・シドニー
  • ルフトハンザドイツ航空(英語堪能)ベース:フランクフルト
  • ブリュッセル航空(英語堪能)ベース:ブリュッセル
  • アリタリア航空(TOEIC800)ベース:東京・大阪
  • イベリア航空(スペイン語・英語・日本語堪能)ベース:マドリード
  • ヴァージン・アトランティック航空(英語堪能)ベース:ロンドン
  • エミレーツ航空(英語堪能)ベース:ドバイ
  • カタール航空(英語堪能)ベース:ドーハ
  • エティハド航空(英語堪能)ベース:アフダビ
  • エジプト航空(英語堪能)ベース:東京・大阪
  • オマーン航空(英語堪能)ベース:オマーン
  • ユナイテッド航空(英語堪能)ベース:ロサンゼルス・サンフランシスコ・シカゴなど

特徴として、多くは外資系の航空会社になり、かなりの語学力を求められていることがわかります。

学歴を応募要件にあげていない場合、高卒であろうが、高校を卒業したばかりの新卒であろうが、学歴は関係ありません。航空会社はキャビンアテンダントとして働けるだけの“実力”が伴っていることを必要としているのです。

外資系の航空会社となれば、ベースが英語圏外である場合もあります。受験資格である語学力以外にも、キャビンアテンダントになるにあたっての資質はもちろんのこと、ベースでの生活適応能力も面接官は見抜きます。こうした航空会社側の意図を汲んで、自分の実力と照らし合わせながら準備を進める必要があります。

大卒受験者には勝てない?

キャビンアテンダントは高卒でもなれる?気になるCAの学歴や応募条件

「高卒以上」を応募要件にしている航空会社の中に、希望する航空会社がある場合は、例え、高卒の方であってもチャレンジしてみるべきです。もちろんその受験者の中には「大卒」もいるかもしれませんが、問題は「大卒」だからではなく、時間をかけて語学力を磨き、人生経験を積んだ受験者との戦いになることです。

もし、例えば、貴方が帰国子女ではない高校新卒者である場合や、語学やサービス業とは全く関係のない場所で社会人経験を積んできた社会人受験者なら、少し不利な戦いになるかもしれません。しかし、希望する航空会社があるのなら、経験を積むといった意味も受験するべきです。

受験することによって得た経験からは、必ず、次の受験に備えるべき何かを得られるはずです。“実力”がついた時が合格の時なのですから、例え1回目が駄目でも何度でもトライするべきです。

大学や専門学校に行くべきか?

これから進学をしようか悩んでいる高校生、準備が間に合わなかった高卒の方、「高卒以上」を募集要件にしている航空会社の中に、希望する航空会社がない場合の方は、大学や専門学校に通いながら、“実力”をつけていくことをお勧めします。

その理由として、3つ挙げられます。

  1. 学歴をつけることによって、受験できる航空会社の数が増え、合格率を上げることができる。(通信で短大・大学資格も可)
  2. 目標が同じ仲間との出会いや、エアライン情報をタイムリーに入手しやすくなる(エアライン専門学校)
  3. 外資系エアラインの中でビザの取得条件が大卒・短卒の学歴が必要になる場合に備えることができる。

キャビンアテンダントを目指す方にとって、大学や短大で勉強することは、少し遠回りのような気がしてしまいがちですが、倍率の高いキャビンアテンダント受験にとっては、結果、最短な方法なのかもしれません。

また、キャビンアテンダントにとって、語学力は受験に合格するためのものだけではなく、仕事を続けている限り最低限必要なスキルになります。高いスキルであればある程、仕事の成果や充実度が変わってくる大切な要素です。

合格するまでの期間は、英語を最も集中して勉強できる時間と思って、しっかり身に付けていきましょう。短大や大学に通いながら(通信でも可)エアラインスクールや英会話教室に通ったり、外国人の友人を作ったり、留学してみるのもいいかもしれません。英語を学ぶことや人との関係・出会いを通じて、人生経験も豊かになり、気付かないうちに“実力”が身に付いていくはずです。

キャビンアテンダントは高卒でもなれる?気になるCAの学歴や応募条件

客室乗務員経験者として受験するためにも、やはり学歴は必要?

例えば、高卒で航空会社に入社して乗務経験を積んだ後、違う航空会社に移りたいと考えたとします。このような、経験者受験の場合、航空会社の中で年齢制限や学歴を明記していないことも稀にあるため、受験資格として高卒でも問題ないこともあります。

しかし、稀なケースでもあるので、30代での合格者も増えている今の状況を踏まえると、大卒や短大卒の資格を取得しておくと他の航空会社に移る際にも多くの航空会社を受験することができ、有利になるでしょう。

特に外資系エアラインは契約期間が決まっていたりすることもあるので、将来のことを考えると、やはり大卒・短大専門卒の資格を取得しておいて損はないですね。

CA募集の年齢制限は?

航空会社によって、応募要件に年齢を記載している場合があります。そのため、高卒新卒者では年齢が満たないことがあるため、注意が必要です。

満たない場合は、進学しながら、年齢が達した際、チャレンジすると良いでしょう。また、年齢制限がある航空会社もあるため、大学や短大に進学することを考えている方や、通信で資格を取得しようと考えている方は、受験資格が取得できる時期とその時点での年齢に気を付けなければなりません。

最近では、年齢制限の記載が特にない航空会社もあり、30代での合格者も増えているため、やはり大卒・短大卒の学歴はあった方が、受験できる航空会社の幅が広がり、チャンスが増えるといえます。

キャビンアテンダントは高卒でもなれる?気になるCAの学歴や応募条件

高卒の人はCAとして入社後に苦労するのか?

高卒でキャビンアテンダント受験に合格した方で、もし学歴コンプレックスに苦しむ方がいるとすれば、それは自分自身で自分を苦しめているだけにすぎません。受験者が平等に与えられたハードルを高卒で乗り越えたということは、誇るべきことであって、コンプレックスに思う必要は微塵もありません。

ただ、高卒新卒者で若くして合格された方は、学歴コンプレックスというよりは、社会人としての経験不足のために、社会人としての在り方や人間関係に苦しむこともあるかもしれません。

しかし、これは学歴とは関係のないことですし、社会人としてスタートする際に誰でも通る道です。実務においては、あくまでも“実力”次第なので、学歴とは関係のない“人間性”や“どれだけ努力してきたか”です。

あえて言うなら、航空会社の中には、学歴によって給与の面での差があることもありますが、これは、航空会社に限ったことではありません。他のどんな企業においてもあることです。もし、高卒で合格できたなら、合格できたこと自体が誇りに思うことができ、貴方の勲章として自己肯定感が増すことに間違いありません。

まとめ:高卒でも大卒でもチャレンジすることが大事!

実際、キャビンアテンダントには、大卒であっても同じ航空会社だけで20回以上の受験を重ねて合格した人もいます。高卒であっても、大卒であっても、“実力”が伴うことが重要です。それまでの道のりに時間がかかってしまうこともありますが、諦めない限りチャンスはあるということを忘れないでください。

「チャンスは逃がさず、そしてチャンスの幅を広げてトライする」これが、キャビンアテンダントという到着地への最短航路です。

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この記事を書いたCA(客室乗務員)は・・・

ca7彩夏さん

大学を卒業後、国内大手ホテルにて三年間勤務。その後、外資系の航空会社の客室乗務員を二社経験。機内での日英通訳として勤務した経験も持つ。